10. 相手の幸せを願うようになった
恋は、いつも「自分が欲しいもの」から始まる。
会いたい、声を聞きたい、触れていたい――そんな欲求が、私を動かしてきた。
けれど時が経つにつれ、同じ心の奥から、別の想いが芽生えてきた。
彼が笑っていてほしい。
疲れた顔ではなく、晴れやかな表情で日々を過ごしてほしい。
その願いは、私と一緒にいるときだけに限らなくなっていった。
家族と過ごす時間も、彼の未来も、彼自身の選択も――全部含めて「幸せであればいい」と思うようになった。
その気持ちは、愛の形が変わった証なのかもしれない。
でも同時に、矛盾もあった。
「私と一緒にいてほしい」という願いと、「彼が幸せならそれでいい」という祈り。
相反する想いが、胸の中で何度もせめぎ合った。
そしてある夜、どうしようもなく切なくなって、鑑定を受けた。
先生は、私の長い話を黙って聞き終えると、静かにこう告げた。
あなたの愛は、
もう「欲しがる」愛じゃなくて、
「祈る」愛になっているのね。
その言葉に、涙が止まらなかった。
「欲しい」と願うことをやめたとき、こんなにも心は静かになるのか――そう思った。
寂しさは残っても、不思議と苦しみは薄れていった。
私が彼に注いでいたのは、執着ではなく、もう「祈り」に近いものだった。
だからこそ、不倫という関係を続ける意味はなくなっていった。
彼の幸せを願う気持ちが、本当の終わりをやさしく導いてくれたのだ。
きっとこれは、負けでも諦めでもない。
「愛が別の形に変わった」だけ。
そう思えたとき、私はようやく前を向けるようになった。
花蓮のひとこと
「祈る愛」は、手放すことではなく、次の扉を開くこと。
そのやさしさが、あなた自身を未来へ運んでくれます。
この記事に寄り添う先生
🔮 月村天音先生
「欲しがる愛」から「祈る愛」へ。昇華の言葉を授けてくれます。
💬 「切なさが祈りに変わり、心が静かに軽くなりました」

