「バレたら終わる」それでも会いたかった──罪悪感と欲望が重なった夜
「今日は、会わない方がいい」──頭では、何度もそう言い聞かせていた。
それでも、彼から届いた「今日、会えそう」の一文を見た瞬間、
心臓が、はっきりと音を立てて跳ねた。
その前の日、彼の奥さんがSNSに残していた言葉が、
なぜか、頭から離れなかった。
「浮気してるって直感が働くとき、だいたい当たる」。
でも、それ以上に、会いたかった。
“今の彼”に触れていないと、
自分が空っぽになってしまいそうだった。
奥さんや子どもを傷つけるかもしれない。
自分の人生だって、壊れてしまうかもしれない。
彼も、私を必要としている。
家では満たされない気持ちを、
私が埋めているんだ。
そんな考えが、何度も浮かんでは消えた。
正しさと、渇きのあいだで
💬 白咲花蓮のことば
罪悪感と、欲望。
どちらか一方だけが、
あなたの本音というわけではありません。
相反する気持ちが、
同時に胸の中にある夜も、
人は、確かに存在します。
会わない方がいい。
それは、わかっていた。
でも、
「今日はやめよう」と送ったあと、
胸の奥に残ったのは、
安心じゃなく、深い孤独だった。
欲しかったのは、
身体でも、約束でもなくて、
「あなたが必要なんだ」という
たった一つの実感だった。
誰かの一番になりたい。
特別だと思われたい。
それが、
彼じゃなきゃいけなかったのか、
ただ、私が満たされていなかっただけなのか。
その答えは、まだわからなかった。
正しいか、
間違っているかじゃない。
この気持ちを、
どう抱えたまま生きればいいのか──
それが、どうしてもわからなかった。
自分の気持ちは、はっきりと見えてきた。
でも──
この関係の行き先と、
誰かが傷つかない未来は、
どうしても見えなかった。
最後に──「間違っている」よりも、「欲しかった」だけ
正しくなれなかった夜があった。
でも、その夜に感じていた渇きまで、
嘘だったとは思えない。
罪悪感も、欲望も、
どちらも、私の中にあった真実。
その両方を抱えたまま、
立ち止まってしまう夜があっても、
いいのかもしれない。
やめたほうがいいと、わかっている。
それでも会いたい気持ちが消えない夜がある。
罪悪感と欲望のどちらかを否定すると、
心はもっと苦しくなる。
だからこの感情は、白黒をつけなくていい。
ただ、この関係があなたの心をどこへ連れていくのか――
その先だけは、一度誰かと一緒に見てみてもいいのかもしれません。
矛盾を抱えた夜に、静かに立ち会ってくれる人
答えを急がなくていい。
正しさを決めなくていい。
ただ、この揺れを一人で抱えなくていい夜があります。
蓮乃歌先生
罪悪感と欲望、そのどちらも否定せずに受け止める。揺れたままの心と並んで立ち、あなたの尊厳を守る視点を差し出してくれる。

